2016年05月30日

ウサギの血尿 (子宮疾患)

(本稿は手術写真が含まれますので、苦手な方はご注意下さい)




ウサギさんはペット動物の中でもずば抜けて子宮の病気が多いことが知られています。
典型的な症状はおしっこに血が混ざることですが、実際は血尿の原因は泌尿器ではなく子宮由来であることが多く認められます。

しかし、あまり症状を呈さずに巨大な腫瘤となることもありますので、女の子のウサギさんを飼育されている方は早期の避妊手術をすることをお勧めします。

避妊手術を実施することを望まれない飼い主様は、3~6か月くらいに1回は子宮の健診を受診されるとよいでしょう。子宮の病気は多くの場合、超音波検査によって発見することができます。




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子宮腺癌のウサギさんの術中所見。

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子宮腺癌と診断されたウサギさんの子宮。非常に腫れています。

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術後の閉腹後の所見。当院では避妊手術は1泊いただいており、基本的にカラーは付けずにお返しいたします。
もちろん、本人が傷を噛んでしまっても問題がない方法で縫合をいたします。

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2016年04月25日

ウサギの鼻水・目ヤニ (スナッフル、涙嚢炎、鼻涙管閉塞)

ウサギさんは目・鼻のトラブルが多い動物です。
特にホーランドロップやアメリカンファジーロップのような短頭種では、症状の程度の差はありますが非常によく目ヤニや鼻水が見られます。

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ウサギさんによくみられる白い目ヤニ

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鼻水症状をスナッフルと呼ぶこともあります。


これらは一般的に細菌の感染によって起こりますが、常在菌(自分の皮膚などにもともと居る菌)が繁殖してしまうことがほとんどです。目と鼻は鼻涙管という管でつながっていますので、相互に感染が広がることがよくあります。さらに、もともとこの鼻涙管が細い種では、ここが詰まる(鼻涙管閉塞)ことで涙が目立つようになります。また、ウサギさんは切歯(前歯)や臼歯(奥歯)が伸び続けますが、不適切な食事や遺伝的な要素によってかみ合わせが悪くなると(不正咬合)、歯根(歯の根元)が伸び、鼻涙管を圧迫したり、ばい菌の温床になることもあります。
つまり、目ヤニや鼻水、さらに歯の問題などが複合的に関連していることがあるため、総合的な治療が必要になります。

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奥歯の不正咬合による化膿が目に波及し、重度の炎症を起こすこともあります。
こういった状態にまで進行すると、治療は長期化することが多いので、早期に治療を受けましょう。
ラベル:ウサギ
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