2016年04月28日

ハリネズミの足からの出血 (爪の損傷・伸びすぎ、パッドの損傷、絞扼事故)

ハリネズミさんが病院にいらっしゃる理由のうち多いものの一つに、どこかからの出血があります。
これは前にご紹介した子宮からの血尿のこともありますが、もちろん別のこともあります。
ハリネズミさんを飼育されたことのある方ならわかると思いますが、ハリネズミさんはよちよちと不器用ながら、意外と素早く歩きます。また、夜になるととても活発に動き回ります。
この歩き方のせいかはわかりませんが、足先のトラブルが多い動物です。あまりご自宅で足先をチェックする機会がないことと、ハリネズミさん自体があまりきれい好きではないため、足先がウンチなどで汚れてしまうことが多いことも関連していると思われます。

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爪の破折。回し車などに引っ掛けて出血してしまうこともあります。

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爪の伸びすぎ。定期的な爪切りが必要です。

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パッドのこすれすぎ。飼育施設と足先の衛生環境を見直す必要があります。

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足の絞扼事故。細い繊維などが絡んで血流がなくなり、足先が壊死してしまっています。

上にあげたもののうち、特に絞扼事故は治療に非常に時間がかかってしまいます。飼育環境やシェルターに入れる布材に注意を払い、日ごろから足先をチェックするようにすることで防げる事故ですので、十分に注意しましょう。また、もし繊維などが絞扼してしまった場合、いち早く病院で除去してもらい、適切な治療を受けましょう。
ラベル:ハリネズミ
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2016年04月09日

ハリネズミのフケが多い、 針がよく抜ける、 かゆがっている (皮膚病・疥癬ダニ症)

ハリネズミさんの外来で1・2を争うほど多い症状として、「フケが多い・かゆがっている・針がよく抜ける」などといった皮膚症状が挙げられます。

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針の間に大量のフケが生じているハリネズミさん

ハリネズミさんは皮膚にトラブルを抱えていることが多く、ダニやカビ・ばい菌などが原因となっていることが多いです。特にダニは非常に多く感染が認められます。

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ハリネズミさんから検出されたダニ

これらの原因を確定し、それに対して治療する必要があります。
しかし、これらに感染していたとしても、必ずしも皮膚症状が現れないこともあるため、ハリネズミさんを新しくおうちに迎えたら病院で皮膚検査をしてもらい、感染の有無を確認してもらうとよいでしょう。


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一見きれいそうなハリネズミさんですが、皮膚検査ではダニが検出されました。

ラベル:ハリネズミ
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2016年03月23日

ハリネズミの血尿 (子宮・卵巣疾患)

(本稿は手術写真が含まれますので、苦手な方はご注意下さい)

最近、ハリネズミさんがよく飼育されており、病院で診察することも増えています。
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ハリネズミの女の子に多く見られる病気として、子宮・卵巣の異常があります。
この病気に最も多くみられる症状は、血尿です。
子宮や卵巣の疾患は、良性のポリープから悪性の腺癌まで様々ですが、大きく腫れた子宮・卵巣からの出血が血尿として見られるので、膀胱炎などの疾患への一般的な内科療法に反応しません(もしくは一時的に反応しても再発を繰り返します)。
よって、血尿の原因である子宮と卵巣を摘出する手術によって治療します。

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子宮の頚部にできたポリープ

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卵巣が腫瘍化した症例

子宮からの出血は慢性的な出血によって貧血を招くことが多いため、たかが血尿と侮ってはいけません。
貧血が進行して状態が悪化すると手術自体が難しくなるため、早急な手術がその成功率を向上させます。
また、全身麻酔での手術となりますので、当院では血液検査やエコー検査、レントゲン検査などの術前検査によって全身状態の把握も行います。
ラベル:ハリネズミ
posted by 小泉ネスト動物病院 at 18:02| ハリネズミの医学情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする