2017年02月13日

ハリネズミがしきりにいきんでいる (尿道閉塞)

(本稿は手術写真を含みます。苦手な方はご注意下さい。)




ハリネズミさんの女の子に、子宮疾患や乳がんなどの女の子特有の病気が多いことは以前にこのブログでもご紹介いたしました。
では男の子特有の病気はどうかというと、少ないながらもまれに認められます。
経験上、前立腺や精嚢腺といった副生殖腺のトラブルがしばしばみられます。
重篤化した患者様では、前立腺が腫れたことによって排尿ができなくなってしまった(尿道閉塞)例もあります。このような場合では、ハリネズミさんは非常に苦しそうにおしっこをしようといきみ、その様子が便秘のようにも見えます。早急な手術を実施しなければ命にかかわる状態です。


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前立腺が重度に腫れたことによっておしっこができなくなり、パンパンになってしまった膀胱。


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腫れた前立腺によって尿路は完全にふさがれてしまったため、膀胱と包皮をつなぐ手術(造ろう術)を行いました。


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手術の後しばらくして、抜糸を終えた後の写真。
本手術によって排尿は可能となって元気になりました。
それと同時に、非常にきれいな外観も維持できています。
ラベル:ハリネズミ
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2017年01月30日

ハリネズミが吐いている (胃流出路閉塞)

(本稿は手術写真を含みます。苦手な方はご注意下さい。)





ハリネズミさんは消化器症状を示すことが多く、吐き気や下痢がよく認められます。
これらの症状の多くは内科的な治療の対象となりますが、中には手術が必要となるケースもあります。



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胃流出路閉塞(胃の出口が何らかの理由で狭くなり、食べ物が胃から下に流れなくなってしまった状態)によって慢性的な嘔吐が引き起こされたハリネズミさん。
麻酔をかけ、血管を確保して手術に臨みます。


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幽門(胃の出口)を広くする手術を行いました(Y-U幽門形成術)。
この手術によって、嘔吐が全くなくなり、しっかりと食事を行うことができるようになりました。
稀ではありますが、このようなこともありますので、しっかりとした検査が大切でしょう。
ラベル:ハリネズミ
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2016年10月28日

ハリネズミの皮膚が腫れている (体表腫瘤)

(本稿は手術写真を含みます。苦手な方はご注意ください。)







ハリネズミさんは腫瘍の発生が多く、様々な部位に形成されます。
それらは巨大化して切除が困難になることが多い一方で、顔周りや足先などそもそも皮膚が少ない部位に形成されると、小さくても切除が難しくなります。
特にそういった部位に形成されたできものが悪性である場合、中途半端な切除は再発を招くため、十分な範囲をあらかじめ切り取らなくてはなりません。



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ハリネズミさんの左上顎皮膚にできた悪性腫瘍。
この部位は皮膚の面積が少なく、広範囲な切除が難しい場所です。


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十分に広く切除したのち、単純に縫うとお顔がゆがんでしまうため、前進皮弁形成というテクニックで皮膚を後ろから持ってきます。


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抜糸後。
適切な切除とともに、術前と変わらない表情を得ることができました。
ラベル:ハリネズミ
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