2016年09月29日

モルモットのぽんちょ・政宗との闘病生活2

こんにちは、副院長です。

前回に引き続き、ぽんちょとの闘病生活です。当時、院長は学生で私は牛しか診ない獣医でした。
今回はぽんちょの病状についてもお話します。

お迎えして1ヵ月位から食欲が落ち、切歯(前歯)がだいぶ伸びていることに気づき、病院で上下の切歯をカットしてもらいます。
初めてカットしてもらってから1週間、切歯・・・特に下顎側の切歯がどんどん傾き上と下の切歯が咬み合わなくなりました。
また、右の下顎の切歯はぐらつくようになり、皮膚だと思っていた根元の塊が浮いてきて、塊を勇気を持って引っ張るとそれは膿で、歯を支える皮膚は無く膿の塊が詰まっていただけだと気づきました。
斜めにどんどん傾き、伸びていく下顎の切歯は上唇に突き刺さるようになり再びカットしてもらいます。
この時点で、右下顎切歯は色も悪くグラグラしていたので、抜歯することになりました。

抜歯すると、右の臼歯(奥歯)が見えるほど深い穴が開いていました。この穴からは毎日大量の膿がでるため、朝と夜(仕事の前後)で洗浄し、この時期から強制給餌を始めました。

ぽんちょの経過_書き込み.jpg

強制給餌については牧草に水を混ぜてミキサーにかけて生じる液体を、ぽんちょの小さな口には不似合いな大きなシリンジで、また先端に牧草が時々詰まりながら四苦八苦行っていました。
私は牛の診療しかしておらず、当時は強制給餌しやすい流動食(繊維も栄養も補充できるもの)の存在を知りませんでした。時間と手間がかかるわりに、そんなにエネルギー補給のできない非効率的な強制給餌を行っていました。

・・・強制給餌は治療上、自宅で数日間持続的に、1日複数回、それも1回10~20mlなど行っていただく場合があります。そういう場合、毎日行う強制給餌が時間も手間もかかって、患者さん(動物)と人のストレスが強い行為であると治療を継続することがより難しく、精神的にまいってしまいます。
動物さんの世話に休みが無いのと同じで、闘病生活にも休みは無く、毎日大変な強制給餌がずっと続くと思うと、外出も制限され、家を空ける時間が長い日は心配になり、精神的に休まる時間が無くなる…といったことになりかねません。病院にご来院されるときは、自宅治療で大変だなと感じること、強制給餌や投薬方法などで困ったことがございましたら、ご相談ください。
毎日完璧な治療でなくても、持続的にオーナー様と患者さんが続けていける方法を一緒に模索したいと思っています。





そんな拙い強制給餌でしたが、ぽんちょは自ら吸い付いてくれました。今思えば、それだけ食欲はあるのに食べることができない日々が続いていたのですから、本当につらい思いをさせてしまいました。

少しでも自分で食べてほしい、おいしい物を食べてほしいという気持ちから、スーパーで自分のためでは絶対に買わない高めのおいしいフルーツを購入することもありました。
「家に帰ればぽんちょももす男も喜ぶだろうな」と、スーパーで果物を選んでいた思い出は忘れられません。
ぽんちょともす男と私は3人でおいしいフルーツを分け合い、もす男がうれしくプイプイないて、ぽんちょが積極的に食べてくれて、私もおいしいね、うれしいね、と言っていた…そういうことを思い出すと、今でも特別な思いがします。

タオルにくるんで、少しずつ給餌することは、必然的に接する時間が増え、与える餌をうれしそうに食べてくれるぽんちょを見ると、庇護欲がかなり刺激され、本当に本当に愛しい愛しい存在になりました。

P8280134.JPG

一方、毎日出てくる膿を除去・洗浄するのはかなり嫌がり、ピーと悲鳴をあげることもありました。
「ぽんちょの嫌がることなんて私だってしたくない!」と私も泣きましたし、
嫌がって暴れ、朝の仕事前に時間がかかるときは、
「なんで、あなたのためなのに分かってくれないの?!」と心が通じないことに憤ることもありました。
暴れるぽんちょにいらだった後は、一番つらいのはぽんちょ自身なのにぽんちょに怒る私は最悪だ、と自己嫌悪で落ち込みました。

家にいる時間は限られていましたが、その多くをぽんちょの餌作りや給餌、洗浄に時間をついやしていたので、心に余裕がない状態でした。


残った左側の下顎切歯もどんどん傾いていくので、抜歯を勧められたのですが、右だけでなく左まで大きな穴が開いてしまったらどうなるのか不安になり、
それまでいつもお世話になっていた動物病院さんを裏切るようで他の病院に行くのをためらっていたのですが、ぽんちょのために一番いいことをするためにエキゾチックアニマルをよく診ているという県外の動物病院さんに行きました。
次いで歯科で有名な動物病院さんを紹介され、そこで麻酔をかけてレントゲン撮影をしていただき、外から見ただけでは分からなかった臼歯(奥歯)の伸びも切削してもらいました。
しっかりと病状を説明をされ疑問も解消し、今後は臼歯が伸びたら数週間ごとに削ってもらうことになりました。
すると病院から帰宅した夕方、早速自ら餌を口に運ぶことができました!

本当に安堵し、未来へ希望が見えました。
今後どんどん悪くなるのか、いつまでもこのつらい闘病生活が続くのかどうなるのか分からなくて、気持ち的にはずっと暗いトンネルをぽんちょと歩いていた気がしていました。そこに出口がみえて、これからもぽんちょと生きていけるって、希望に涙しました。


次に続きます。


動物病院さんは、それぞれに専門としている分野があったりします。普段のかかりつけ医さんから、時にはその病気に合った病院を選ぶことは、悪いことではないと思います。
「先生に悪いから・・・」と思って、不安をもったまま診察を続けるより、ペットさんのための選択を第一とし、時に他の病院を紹介してもらうことは悪いことでは無いと思ってください。
また、セカンドオピニオンを受ける際には、同じ検査を繰り返したり病状の説明がおろそかにならないように、かかりつけの先生に検査結果や治療の流れを教えてもらっておくとよいでしょう。
ラベル:モルモット
posted by 小泉ネスト動物病院 at 03:44| 副院長の飼育日誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月18日

モルモットのぽんちょ・政宗との闘病生活1

こんにちは、副院長です。

今日は、もす男・ごんざぶろう をお迎えして2カ月後にお迎えした「ぽんちょ・政宗」との闘病生活についてお話しさせていただきます。

先住のモルモットを「もす男・ごんざぶろう」と名付けたのでぽんちょも「ぽんちょ・政宗」と二つ名?にしました。
ぽんちょとの闘病生活は、短かったけれど大変で、色々なことを感じた闘病生活でした。今でも思い出すと悲しくつらく、後悔が残っています。ですが、それと同時にぽんちょを愛おしく思う気持ちが強く残っています。


ぽんちょと出会ったのはペットショップでした。
親子でいる中 一人だけ片目が無く、明らかに体格が小さく栄養不良そうなスキニーギニアピッグでした。数度見に行くうちに、食べているのか心配になり、最終的に引き取ることにしました。

モルモットは社会性のある動物さんですから、複数飼ができます。もす男と同居するためにも、感染症などを見てもらうためにお迎えしてすぐに動物病院へ健康診断に行きました。
そこでダニなどがいないことを確認して、初めは網越しにご対面、その後何度か監視下で一緒にいる所を観察し、けんかしないようなので一緒にいることになりました。
当時もす男は1㎏を超えており、一報ぽんちょは300g位でしたので体格差は大きく、そのためぽんちょだけすり抜けられる場所を作ってぽんちょ領域と合同領域を設けました。

DSCF8170.JPG


ぽんちょはエサ用の牧草入れにすっぽりはまることが好きでした。
ぴったり!なんてかわいいんでしょう!
1334484139101.jpg
もす男は小屋に入るのですが、ぽんちょは大家族で遮るものは何もない環境で暮らしきたためか、小屋とか狭いところに入るのがイヤなタイプでした。牧草で作られた鳥の巣を小屋として用意しましたが、むしろもす男がそれを解体することに夢中になっていました。

ぽんちょの片目は完全に無いのか膿むことなく問題はなかったのですが、目に見えるだけでも切歯はかなりずれていました。キャベツを小さくちぎっておくと食べたり、牧草・ペレットも少しは食べたりしていましたが、今思えば全然足りなかったと思います。お迎えしてからちょうど1か月、今まで食べられていたキャベツすら食べづらくなったようで、動物病院にて伸びた切歯をカットしてもらいました。
ぽんちょとゆっくり暮らせたのはこの初めの1ヵ月だけでした。

目に見えて伸びすぎた切歯をカットしてもらいましたが、その後も食欲は回復しませんでした。
それからは毎日食べたかどうか不安になりながら見守る日々でした。
今思えばペレットは食べた量を重さで量れば良かったし、キャベツも与えたときの形・量を写真で撮っておけば客観的に判断できたのに、と思います。
「食べていて欲しい」という希望から客観的な見方ができず、今日は少し食べている気がする、いややっぱり食べてないのかな、なんてうだうだしていました。

毎日、朝起きて・仕事から帰ってきて、「ぽんちょ、食べた?」と声をかけ、
ほとんど減っていないのに、少しかじった跡があるとちょっとほっとする・・・

そんな少し食べたか、食べてないか、なんて必要な栄養から考えれば全く足りないんですから、強制給餌するべきだったんです。その当時はそういうことも知りませんでした。
途中から強制給餌をするのですが、与えるフードも強制給餌用の繊維の豊富な流動食があることを知らず、色々空回りしていました。

今はインターネットで調べれば、色々と動物の病気についても知ることができます。けれど、自分の子にあった治療法を見つけられるとは限りません。
ですから、自分の飼っている動物種をしっかりと診ることができるだろう病院を探して、そこで治療を受け、アドバイスをいただき、色々と質問し、疑問を解消し、未来を見据えて治療を継続していく。という形がベストだと思います。

私は当時それができず、迷い悩み、ぽんちょに最善の医療を受けさせることができませんでした。

続きます。
ラベル:モルモット
posted by 小泉ネスト動物病院 at 18:40| 副院長の飼育日誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年09月12日

ハムスターさんとの闘病?生活

こんにちは、副院長です。

ハムスターの桔梗ちゃんと湖花ちゃんは長い間病気せず、元気で過ごしていましたが、
湖花ちゃんは2歳を過ぎた時に右後肢が腫れてしまいました。
運動場を閉鎖して安静にしていたのですが、5日経っても腫れがひかず…
本人は気にしていないようで、外にも出れず回し車も回せずかなりフラストレーションをためていたようでした。
病院に行くと、骨折はしていましたが血色も良く壊死していないので消炎剤と抗生剤で様子見となりました。
投薬はシロップだったので、途中からは美味しくてちょうだい、と自らペロペロ舐めてくれたので助かりました。綺麗な小さい舌が見えてかわいらしかったです。割とすぐに腫れはひいてくれました。

2010_0131Memories0022.JPG




桔梗ちゃんも2歳を超えたときに右耳付近が腫れて脱毛、耳汁がでてきました。
DSCF8224.JPG

耳から出る汁を顕微鏡でみると細菌と免疫細胞がたくさん見えました。
その後点耳で毛が再び生えてきたり、時に再発しますが食欲は旺盛のまま、ゆっくりとおばあちゃんハムスターになっていった桔梗ちゃんです。次第によろよろしだし、毛もぼさぼさになっていきます。
最後には白内障・外耳炎・脇腹の脱毛・皮膚の腫瘤状硬結やおそらく子宮病変などもあったと思われますが、2歳7ヵ月にして前日の夜までは大好きなドライフルーツをおいしく食べ、最後までよく食べていた桔梗ちゃんは、朝うずくまるようにしてお亡くなりになっていました。
この時期、私は桔梗ちゃんと同じ家にいなかったのですが、たまたま桔梗ちゃんの死に目にあえました。偶然だったのかもしれませんが、桔梗ちゃんが会うまで待ってくれたのかなって思い、穏やかな気持ちになれました。

ちょうどその時期半年遅れで生まれていた湖花ちゃんは好きなものしか食べない偏食になっていたのですが、桔梗ちゃんが亡くなってから、再び色々な種類を食べるようになり、桔梗ちゃんの食への意思が乗り移ったのかな、とか話していました。




posted by 小泉ネスト動物病院 at 16:30| 副院長の飼育日誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする