2016年05月31日

モルモットのできもの (乳腺腫瘍)


(本稿は手術写真が含まれますので、苦手な方はご注意下さい)




人間と同じように、動物にも乳腺腫瘍(いわゆる”乳がん”)が発生します。
通常、乳腺腫瘍は女の子に発生しますが、モルモットさんは男の子であっても乳腺腫瘍が発生しやすい非常にまれな動物です。
モルモットさんの乳腺腫瘍は手術による早期の摘出によって治療します。
時間の経過とともに巨大化したり、肺転移を生じるため、早期の摘出が大切です。

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モルモットさんであっても当然全身麻酔にて血管確保を行い、手術に臨みます。
モルモットさんは痛みに非常に弱いため、繊細な麻酔管理と専門的な術後管理を行う必要があります。

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乳腺の腫瘍。
通常、片方のみの腫瘍の発生であっても、通常と思われる乳腺も同時に摘出することがよいと思われます。
これは摘出せずに残された乳腺がのちに腫瘍化することが多いためです。
写真の男の子も、他の病院様にて右の腫瘤のみを摘出した1年後に、再び左乳腺が腫瘍化したため再度手術となりました。

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切除後の乳腺と術後写真。
モルモットさんは傷を気にすることがありますので、縫合もそれに気を付けて行う必要があります。

ラベル:モルモット
posted by 小泉ネスト動物病院 at 12:52| モルモットの医学情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ウサギの体にできものがある (体表腫瘤)

(本稿は手術写真が含まれますので、苦手な方はご注意下さい)


動物の体に発生するできものを腫瘤と表現します。

腫瘤は大きく分けて腫瘍性病変(いわゆる’癌’)と非腫瘍性病変に分かれます。

うさぎさんでは、膿瘍という膿がたまる状況が多く発生しますが、それ以外では悪性腫瘍が多く認められることが分かっています。





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うさぎさんの体に発生した腫瘍。
基本的に腫瘍は手術で摘出します。

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摘出後の腫瘍。

ラベル:ウサギ
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2016年05月30日

チンチラがよだれを垂れている、食べづらそう (歯牙疾患)

チンチラは長い尻尾と器用な手先を持つ草食動物で、あの世界一有名なポケモンであるピカチュウのモデルになったという大変かわいい動物です。

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また、チンチラは長寿なことでも有名ですが、実際は飼育上のミスによりあまり長生きできないことも少なくありません。
一番よく見られる飼育方法の誤りは、食事として適切な牧草や青草などの繊維を与えていない、もしくはペレットを与えすぎているといったミスです。
チンチラは前歯および奥歯ともに生涯伸び続けます。この点を理解せずに上記のような食事をしていると、特に奥歯が適切に摩耗されずに伸び続け、うまく食べることができなくなったり、痛がってよだれを垂れるといった症状が発生します。
このような奥歯の伸びすぎは適切にカットし削ることで治療します。

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臼歯の伸びすぎによるよだれを垂れる症状。

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実際の口腔内検査の様子。向かって左の上の奥歯が棘のように伸びており、頬の粘膜を傷つけています。
チンチラの口腔は狭く小さいので、検査や処置をするには専用の機器や道具が必須です。

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カットした奥歯。小さな奥歯をうまくカットしたり削るには、テクニックが必要です。
ラベル:チンチラ
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